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「聖女ジャンヌ・ダーク」のリチャード・ウィドマーク

BeauMale
2011.9.6

オットー・プレミンジャーの「聖女ジャンヌ・ダーク」であるが最初の場面は、しわくちゃな顔をした、どちらかと云っていつも残忍さを秘めているようなリチャード・ウィドマークが弱々しい人の良い老人として寝間着姿で出てくるのである.ジャンヌダルクの話なのだからこれは、ジャンヌの父親かなと思うが、リチャード・ウィドマークがそんな役で出てくるわけがない.そこにジーン・セバーグのジャンヌが清純そのものと云った様子で登場する.ウィドマークは火炙りはどうだったかを訊くのでやっとこれが死後の世界だと分かる.そもそも話の始まりは何であったかという所から生前の世界に戻る.

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ジャンヌは何とか皇太子のウィッドマークに会うことが出来て、下はランスで戴冠式を挙げて、イギリス軍を破るのが自分の天の声から授かった使命であると、王を説得しようとしているところである.ウィッドマークは死後の老人と変わらずしわだらけの顔で、お人好しであるが、意気地なしでその身振り動作眼の演技が可笑しくて、鼻からこれは喜劇でオットー・プレミンジャーがこんな映画を撮る人だとはあ知らなかった.

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オルレアンを包囲するイギリス軍を破るべく戦場に出るジャンヌ.司令官の武将もジャンヌに従うことになる.この映画で戦闘画面が一度も出てこないというのも面白い.勿論、イギリス軍は撃退して皇太子は即位して、ジャンヌがまだパリを奪還していないと云うが、誰も彼女のいうことは聞かなくなって、また死後の世界が出てくる.

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この後、最後は火炙りなのだろうと思うが、この死後の世界が出てくるとウィッドマークの演技の巧みさでなんだかほっとする.

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今度はもう一人物が登場して、自分は聖女をイギリスに売ったのだという話をする.

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この後、現世に戻って宗教裁判やら責め具を見せてジャンヌを脅かすとか、それを見てジャンヌが悲鳴を上げるのは聞こえるが決してこの映画では暴力はない.いや最後に火炙りの画面が一瞬出てくるが、その後は一寸長すぎると思うがはまた死後の世界で、王が今となっては遅いがジャンヌの裁判はやり直しで名誉は回復されたと告げ、今回はいろいろな人物が死後の世界に登場する.ジャンヌに火炙りを宣告して地獄に落ちた司教であるとか、オルレアン攻撃の時にジャンヌに従った武将はまだ死んでいないが魂が寝ていると呼ばれたと云って出てきたり、一日だけ地獄から休暇を貰ってやってきた.たった一つの善行でと、本人はその娘がジャンヌとは覚えていないが火炙りになるとき枝で十字架を作って渡してやったのが認められて一日の休暇だと、何とも最後まで笑わせるおかしな映画である.

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