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エリック・ロメールの「夏物語」の男女は

BeauMale
2012.8.27

エリック・ロメールの「夏物語 Conte d'été (1996)」である.この映画は「四季の物語」シリーズの「春のソナタ (1989)」、「冬物語 (1991)」に次ぐ映画であるがその二本と同様に素晴らしい.男女を一箇所に囲い込みその生態を観測する映画であるが、その導入部どんなようにその枠内に人が入ってくるのか、この導入部はショット毎に見てみた.

YouTube - Eric Rohmer - Conte d'été (1996) Trailer
YouTube - Eric Rohmer - Conte d'été (1996) - scene 英語字幕
YouTube - Eric Rohmer - Conte d'été - La flibustière


最初、この日の日付が表示される.毎日日が変わると表示される.一ヶ月足らずの話である.

Conte d'été Hosted by Picasa

ここはフランスの大西洋岸の街が舞台であるがフェリーの船尾から海を望む光景が最初の場面.

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次いで船首に画面は変わりそこに一人の青年ギャスパール(メルヴィル・プポー)が蹲っている.

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その後の二カットは二組ほどの船上の人物を映しまたギャスパールに戻る.船の到着寸前で彼は立ち上がりギターのケースを取り上げる.

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桟橋に到着した最初のカット.ギャスパールは大きなリュックを背負いギターケースを持って降り立った人々の最後尾を進む.

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次は桟橋から上に上がる階段である.

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次のカットは道を歩むギャスパールの姿を前から撮り、

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次は後ろからのカットである.彼は始めてきた場所で辺りを見回しながら進む.

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次はもっと狭い路地を進むところを前からのカットである.

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とある家の前でここが目的地で留まり、門に向かい鍵を開ける.

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次は建物の入り口かと思ったら建物の内側からで鍵を開けるガチャガチャいう音が聞こえる.

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扉が開きギャスパールが入って来る.

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次のカットは階段を登るところ.この家も彼にとっては初めての場所で辺りを見回しながら登る.

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次のカットはキャメラは上で待ち構えていて踊り場から階段を折れて登ってくるギャスパールである.

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カットで階段を登って直ぐの扉のノブに手を掛け、

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カットなしで半開きの扉から室内で彼が荷物を置き窓まで進み外を見るところまで映される.

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キャメラは室内に入りギャスパールが左手の洋服ダンスへと向かうショットである.

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洋服ダンスを開き、ここの住民の服を左に寄せリュックから自分の服をを取り出して箪笥の中の上の棚の右端にそれを置く.

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こういう描写をスチール写真で見ていっても面白くないだろうが、筆者にとっては物語の進行よりずっと面白いのだ.

多分夏休みの間旅行している友達の家を借りたのであろう.日本では考えられないことである.他所者に一夏の間部屋を貸す勇気はない.その部屋にやっと落ち着いて暫く部屋で過ごしたのだろう、洋服ダンスのショットの次はこの海辺である.テントの影を見ると長くなっている.さっきまでは道を歩いているときの影を見ても短い.到着したのは午後の早い時間でそれから数時間経っている.この監督は何気なく撮っているようでもそういう細部に考慮は忘れない.

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海岸に出て水に入るのかと思ったらギャスパールは街の方に向かう.

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そしてカフェーのテラスに座り、

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麦酒とフランスパンのサンドイッチを食べる.昼飯替わりなのだろうか.

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次のショットはこれで辺りはもう暗くなっている.

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街の中を散策する.

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部家に戻ってリュックからカセットテープを撮りだす.この当時は未だカセットテープの時代である.

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次にギターを取り出し爪弾くのである.これが最初の日の全てである.ここまでの間彼は画面の中で誰とも一言も喋っていない.

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そして二日目朝から彼はギターを弾いている.

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映画のカットというのはそのカットとカットの間に流れた時間は全て省略するということである.次のカットはまた海沿いの道であるが.テントの影を見ると昼頃である.ということは午前中ギターを弾く以外に何をやっていたかは解らないと言うことだ.この横移動が前日とは違って長く続きカットが入り海岸がロングで映る.

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次のショットは「月の明かり」という名のクレープの店である.メニューを見て入る.

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次のショットはもう全てを食べ終えた後のショットである.

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この店員はマルゴ(アマンダ・ラングレ)は他の客に注文を届けたりメニューを持って行ったりして名前を呼ばれているので解るのだが彼女は彼の許にやってきて他の注文やお勧めをにこやかに云うが彼は首を振るだけで、ではお勘定と云われて首を縦に振る.人に話しかけられたのが二日目にして初めてであるが自分からは未だ一言も画面の上では発していない.そして二日目は終わりである.

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三日目はいきなり海岸のショットで水に入るようにギャスパールは水着を着て現れた.

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水に向かうギャスパールに水から上がってきたばかりのこの女性が話しかけるが彼は誰か解らない.クレープの店だとヒントを出されやっとあの店員のマルゴであることに気付き髪の毛が濡れているので解らなかったと言い訳を云う.彼女とは海に入るからとそのまま別れる.

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水から上がったギャスパールはタオルで髪や身体を拭った後明らかにマルゴを探してうろついている.マルゴは彼が目の前を通ったとき彼女の方から声を掛ける.彼から果たして声を掛けるだろうかと思ったら彼女の方が先に気付いたのである.

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声を掛けられ座れと云われるが彼は自分の荷物があるからとぐずぐずする.彼女にだったら取ってきなさいといわれ自分のタオルを取ってきてやっと並んで座る.ギャスパールはレンヌ(ブルゴーニュの首都)の大学の数学科の博士課程にいること、ヴァカンスで来ていることを話す.彼女も民俗学の博士課程にいる.私がただの店員と思ったかと皮肉を言うと、学生が夏にアルバイトするのは珍しいことでは無いと言い訳する.彼女は叔母の店の手伝いというアルバイトである.彼の方は八月になってからアルバイトがあり、数学科の学生は家庭教師と企業の臨時雇いくらいしか仕事がないという.マルゴは民俗学の研究で翌日年取った漁師に話を聞きに行くが一緒に来ないか誘うと彼も承知する.

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翌日はマルゴの車で二十キロ先の漁師の所に出発する.

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道々彼は作曲をしていることを話しアメリカ音楽のルーツは何かなど詳しい.君の店で掛かっていた曲を歌っているブルゴーニュの歌手の話などもして、彼女はそれは研究のために買ったという.二人は知っているブルゴーニュ地方の歌を歌う.

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元漁師の老人に歌の話をして貰う.漁師の歌う歌は労働歌で作業に合わせて歌うという話をする.そしてマルゴの要望に応えて一曲披露して貰う.

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二人はバスの良い声で歌われる歌に満足である.特にギャスパールは大いに刺激を受ける.

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戻ってマルゴはレストランで食事して行けと誘うが彼は明日か明後日に友達が来るからとか電話があるからと断る.彼は戻ってカセットレコーダで録音しながら作曲をする.彼は早くこれがやりたかったのである.

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電話も実際にあった.併しそれは母親からであった.彼には他の目当てがあったのである.

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翌日二人は散歩する.

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海沿いの狭い道であるがキャメラは二人が曲がり角から現れ前を通り過ぎるのをパンで追い、

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通り過ぎて次の曲がり角に姿が見えなくなるまでを追う.同じ事が二度繰り返される.

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その道々彼は自分の恋人のことを話しその話は岩場に座り込んでも続く.夏を一緒に過ごそうと思っていた恋人は妹と一緒にスペインに行ってしまって、帰りにこの街の近くの従兄の許に来るので退屈だから遊びに来いと云われているという話である.彼女は彼の好みであるが完全に恋をしているわけではないという.その話を大人しく聞いている彼女はこうして足を見せても彼は全くそしらぬ顔である.

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マルゴは彼に従兄に何時来るか連絡すればいいじゃないかとアドバイスするが恋人のことを非難したりせずじっと聞いている.尤も彼女の方も恋人がいて彼は海外協力隊でポリネシアに行って彼女も着いていこうかと思ったが研究を選んだとは話してある.

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もう何日目か解らなくなったのでそれは断らないことにした.前の日は別れ際にマルゴからレストランに来るようにいわれたが作曲があると云って彼は断る.だったら、明日の土曜日は席を用意しておくと云われてその当日である.彼が用意された席で食事を終えたところからこの日の画面は始まる.もう一組大人数のテーブルがあってマルゴは彼らとお喋りをする.マルゴはギャスパールにこっちに来るように手招きするが彼は応じない.

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もう、しょうがない奴目とマルゴの方からやって来てこれから皆とディスコに行くが行かないかと誘う.彼は早く寝たいと断るが土曜日なのに何を云っているのだと云われて渋々同意する.ギャスパールは始めの中は一緒に踊っているがその中壁の方にいってしまう.

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踊っている一人の女性が彼に気があるようでじっと見詰めている.

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その翌日から一週間というものギャスパールはマルゴと毎日散歩をして話をする.恋人は約束の日から一週間経っても現れない.他の女性を探せといわれる.ディスコで彼を見詰めていた女はどうかと勧めさえする.彼女はソレーヌ(グウェナウェル・シモン)で銀行に勤めていて土曜にならないと浜には来ないといった情報を伝える.彼の方は自己弁護ばかりでマルゴのように集団とはつきあえない、とか、人好きのする人間ではないといったことを話す.

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一週間も毎日話しをしてその最後の日は彼女には何でも話せると彼女の心地の良さを讃える.彼女は写真のように彼とすっかり慣れ親しんでいる.この時彼は思わず彼女にキスをする.彼女は相手にしないで立ち上がると脣にキスをするが彼女からはこれはただの普通のキスだと云うことにしようと云われる.その日彼は殆ど出来上がっている作曲した舟歌を口笛で吹くが、それは彼女と別れて自室に戻ってから、

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作曲の仕上げへと向かわせる.

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翌日は土曜で、海岸でソレーヌに呼び止められる.あの男は見なかったというのが口実である.ディスコで彼女と踊っていた男と気付き見ないと答えると、会いたくなかったから訊いたのだと彼女.マルゴは恋人なのかと訊いてくるが彼は彼女とは浜で会うだけだという.併し他に恋人がいて彼女は妹とスペインに行ってしまって帰ってくる日から一週間過ぎているというと、ソレーヌは恋人は男と出かけたのだろうという.もしそうだったら彼に話すわけ無いだろうとそれを否定する.ソレーヌは兎に角そんな女は止めろと云う.

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ソレーヌに誘われるままに彼女の伯父の家がある別の浜で泳ぎ、伯父の家に行き、部屋にあったギターで自分の曲を弾いて知っているかと尋ねる.彼が作曲したばかりの曲を彼女が知るわけ無い.併し彼女が良い曲だと褒めると彼は自分が作曲した曲だと云って楽譜を見せると、彼女はコーラスをやっていたので楽譜が読め歌い出す.

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二人はこんな風になって彼は曲は恋人に捧げるために作曲したが君にあげると渡してしまう.

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伯父の持ち船で二人も同乗しもう一人アコーデオンを演奏するものも同乗したのでギャスパールの曲をアコーデオンで演奏し皆が声を合わせて歌う.

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食事の後皆が寝て二人は愈かともったら彼女は初めての日は決してしないという原則があるからと濃密に抱き合った後去ってしまう.彼は僕は待つのが好きだと負け惜しみを言う.

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泊まった明くる日もギャスパールとソレーヌは昨日同様その地の海岸に行く.

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そしてそのまま彼女の車でもとの街に戻ってくる.車の前をマルゴが横切ったのでソレーヌは態々彼女を呼び止める.男性だったら多分こういうことはしないであろう.女性はこうして競争相手に勝利を見せつけるのであろう.実際ギャスパールは押し黙っているがマルゴから今日はと声を掛けられ薄笑いを浮かべるだけである.

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ソレーヌが友達と借りている家でシャワーを浴びると彼女はギャスパールの前に下着姿で現れるが昨日も云ったように最初は駄目だからと云ってこれから出掛けるとさっさと服を着てしまう.

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ギャスパールは恋人と約束してマルゴとも約束した近くにある島に行く話をするとソレーヌは私も行きたいと言い出す.少し考えさせてくれと彼は云うが彼女は即決しろと数を数え出す.ギャスパールは彼女とも一緒に出かける約束をする.

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翌日マルゴに会うが前の日のソレーヌのやり方は彼女に充分に影響を与えていた.マルゴはソレーヌのことを下品な女とまで云ってあんなのに引っかかるギャスパールには失望したと言いつのる.

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そして彼女はそんな男の側にいたくないとばかりに走り出す.ギャスパールとしてはあれほど寛大なマルゴが自分から勧めておきながらこの態度は意味が解らない.マルゴは彼は人が変わって女にちやほやされていい気なものだということを云う.

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ソレーヌとも島に行く約束をしたことを詰るが、マルゴは自分が感情を表に現さないのに突然のことに彼もどうして良いか解らないのだと云うことに気づき、友情でも傷つけられるときはあるという.それで一応二人の関係は元に復旧した.

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翌朝、このマルゴの突然の怒りに懲りた様を表すためだろう、朝早くギャスパールはマルゴに今日は会えないと電話する.

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この家の玄関に置いてある自転車に乗るところが始めて映される.恐らくソレーヌと過ごした浜に行くのだろうギャスパールはかなりのスピードで疾走する.ところが浜に着いて現れたのは誰であろう.

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自転車でやって来た浜で彼の後ろから肩を叩いたのは恋人のレナ(オーレリア・ノラン)であった.一週間も約束の日から遅れて何の連絡もなかったので彼はもう来ないものと諦めていた.

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最初彼女は彼のことを盛んに褒め上げる.他の男達と違って鈍感ではないと褒めるのである.

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そうして置いて今度は妹は男とイタリアに云ってしまったという話をする.そして彼女は何処に行っていたかを話すがそこは彼女の元彼の所じゃないかというと彼女は、彼には会っていない彼の三人の友達でしつこくて閉口したという話をしゃあしゃあとする.

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レナは従兄の家に止宿しているがその日は従兄の所で食事を呼ばれるが、この食事の間彼は従兄の話に付き合わされて彼女と話す暇もない.

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翌日は真っ先にマルゴの許に自転車で飛んでいった.彼女は恋人が来たのねと直ぐに見破る.そして頑張ってねと云って別れる.

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そして午後はレナとの約束のカフェーのテラスで待ち続けるが彼女は現れない.戻って電話を何度もするが通じない.やっと彼女の方から電話が来て従兄の所にいると合わせなくてはならず出られなかったと謝ってきた.翌日は必ず行くからと云って切る.

翌日は会うことが出来たがレナは機嫌が悪い.島に行く話をするが従兄達とあれやこれやがあって駄目だという.そのように従兄には従属しているくせに私は男達より優れているのだから何故男に従わなくちゃいけないのだと彼に食って掛かる.彼が手を握ろうとしても許さない.

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そして結局別れると云って逃げていく.彼は後を追おうともしない.

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翌日はマルゴの車で散策である.ギャスパールはレナとの一件を彼女に話す.晴だと思ったら嵐でレナは両極端なのだという.マルゴは乞食が大富豪になってまた乞食に戻ったみたいだという.

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友達だったらマルゴを第一に選ぶと彼は彼女の気持ちが全く分かっていない.レナと島に行く事はなくなったのでマルゴと行きたいと言い出す.明日はソレーヌに会うのでしょ、彼女も誘って置いてどうするのか訊くとギャスパールは彼女とは他の島に行くと言う.

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二人で歩くと、ギャスパールはマルゴといるときだけが本当の自分でいられる.レナといるときもソレーヌといるときも彼女らが見たいような自分を演じてしまうと云う.

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マルゴとしては大勝利であろう、併しギャスパールは彼女を理解していない.

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翌日はソレーヌとの会見である.彼女は車が壊れたので電車で行ってそれから島に渡ろうといきなりその話をしてきた.彼は他の島に行こうと提案するがそれは受け付けない.恋人が戻ってきたのかと聞いてくる.戻って来たが喧嘩別れをしたので彼女と行くことはないという.だったら理由は無いじゃないか、彼女と仲直りしたときのことを考えているのかと嫌みを言う.彼はもう一人行く約束をしたのだと応える.マルゴと友達として一緒に行くのだという.友情の方が愛情より大事だからねと彼女は反対しない.

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ところが彼女はそれを逆転させてしまう.こういう優柔不断男はこう操縦すればよいとばかりに最後に質問があると云って私と島に行くのか行かないのか他の島ではなくその島に行くのか答えろと云う.ギャスパールは魔法に掛かったように一緒に行くと答えてしまう.彼女はパーティーがあるからと帰っていく.

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彼の困惑はそれで終わらない.翌日レナからの電話で喧嘩のことを謝ってきて島には行かないと云ったくせに是非行きたいと云ってくる.行かないと云っただろうと指摘してもそんな事云っていないと云う.この後の電話のシーンは相手は声だけで姿は彼しか映さない.彼女は今従兄達と別の島にいるが一時間で戻る.晩ご飯を一緒に食べようと云って会う場所と時間をいって電話を切ってしまった.

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今度は別の電話である.ソレーヌからである.パーティーに一緒に参加しろと云って切ってしまう.

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扨困ったと取り敢えずマルゴに電話するが調理場にいて出られない電話を出来るだけ早くくれるように頼んで切る.

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そこに別の電話である.今度は男友達からだ.前から欲しいと思っていた八トラックのカセットレコーダーが安く手に入るという.それで明日朝ラ・ロッシェルまで来て前金を払ってくれと云う.彼は一瞬躊躇するがこれが全ての解決の道だとばかりに飛び付くのである.船の出る時間を調べているところにマルゴから電話があり、状況が一変したと云って、船の出る時間を云いそこで彼女と会って事情を話すと約束する.

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ソレーヌと行く事にしたのはレナとは行かないと思っていたからだと言い訳にもならない言い訳を云う.マルゴは二兎追うより良いじゃないと云ってくれるのに対して三兎だと云えば彼女は私も入れてくれるのだという.それにしてもギャスパールは無神経な男である.黙って発つのかと云われて手紙を書くという.今はレコーダーが一番重要なので解ってくれるというと、救いの電話がなかったらどうするつもりだったのだと皮肉られる.彼は解らない.今回はこれで決着だが次からは自分で解決するという.更に図々しいことにこれで君と落ち着いて島に行ける、何時にすると誘うがマルコは承知するわけはない.恋人が帰ってきたからと云うが多分嘘であろう.そして行くのだったら彼と行くと言って行きたがってご免と謝りさえする.彼は自分の宿命だ等と大袈裟なことを云うと、マルゴは自業自得だと云ってやる.

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彼女からレンヌに行ったときは会おう、彼からは君との散歩は忘れないという言葉で軽いキスをするが彼の方はもっと濃密に求めてくるのを彼女は遮る.

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彼が離れていくとマルゴの表情は途端に変わって硬くなる.彼にお別れの手を振る.

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ギャスパールは船の人となり、

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マルゴはもう二度と見ることはないとでも云うようにさっと向きを変えて立ち去っていく.その姿に被さるように「マルゴを残して長い航海に出る...」という歌が流れる.声はギャスパールのようであるが音源のある音楽ではない.この歌レナと会った時彼女が急に歌い出してギャスパールはぎょっとした顔をした曲である.

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船は遠ざかり映画は終わる.

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この映画、最初の長い沈黙一体何が起こるかとどきどきしてみていたが実に上手い導入のやり方である.男の筆者としては決して女性と口論すると勝ち目がないという映画である.

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