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ロッセリーニ「不安」の一シーン

BeauMale
2011.9.7

少し前に Amazon に注文していた、ロベルト・ロッセリーニの、イングリッドバーグマンをハリウッドから浚ってきて撮った、「ストロンボリ」、「イタリア旅行」、「不安」の三部作の最後の作品「不安」が来たのでそれを見た.この作品の元の題名は La Paura で英語だったら The Fear のはずで「不安」よりも「恐怖」であろうと思う.「ストロンボリ」、「イタリア旅行」は「鬱」の字のイングリッド・バーグマンであったが、最後は「恐怖」である.バーグマンは大きな製薬会社を経営していて舞台はドイツである.バーグマンは実際通りスウェーデンから来たという設定になっているが、ロッセリーニの映画は登場人物の国籍にお構いなしに誰もがイタリア語で話し、「イタリア旅行」では英国人という設定だがイタリア語で話し、この言葉は英語でどう表現するのかなんていう箇所もあった.

バーグマンの夫は捕虜生活が長く戻ってきても入院生活が長くてその間バーグマンが会社を切り盛りしていたという話になっている.その間その寂しさから彼女には恋人がいる.映画はその恋人にバーグマンが別れ話を始める所からであるが、最後は抱き合って別れることが出来ない.彼女は夫にばれることを恐れている.下はその恋人に別れ話をするところ.

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夫が帰っているからと恋人を押しとどめて家に戻ってくると木陰に女が潜んでいた.バーグマンの車が到着するのを待っていた女が木陰から出る.

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バーグマンが車を車庫に入れて車庫から出て、そこに女が近づいていく様子がロングで映し出される.筆者はこの絶妙なタイミングの所が大好きである.

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この女は恋人の元彼女であったのをバーグマンに取られたと詰ってその場はなにがしかの金をやって追い返すが、それに味を占めた女からは度々強請られ、人の良さそうな彼女の会社で研究員をしている優しい夫と音楽会に行ったときもその女はやってきて夫のいない隙にバーグマンのダイヤモンドの指輪を取っていってしまう.

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指輪のないことに気付いた夫はバーグマンに何度もそのことを問いただし、バーグマンは何とか取り戻さなければと、恐怖におののく.恋人にもそのことを打ち明け女の居所を訊くが彼は大分前に切れた相手で当時はどこそこにいたがとまるでその脅迫者のことは知らない.

一方ここで先に種が明かされてしまう.黒めがねを掛けた男が運転した車に載ってこの顔はと思っていると、強請の女が乗り込んできて、指輪はどうなったか、黒めがねの男は今度は幾ら請求しろとけしかける.この男は夫だったのである.

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バーグマンはそのことは全く知らなかったが、女に最後に会ったときに、もうこれ以上我慢がなlないから警察に訴えるというと、女は観念して全てを話してしまう.自分の恋人を取られて直ぐに夫にそのことを話したのだという.

全てを悟った彼女は会社に向かって、まず夫に短い手紙を書き、製薬会社で話の始めの方で、屋毒の解毒剤を開発しているところが映されているので、自殺する薬には事欠かない.そのつもりで薬品を探すが、思いとどまって、田舎に住む子供達や乳母の許へと行って映画は終わる.

三作目が前の憂鬱の映画と違うのはバーグマンが嫌気がさしてヒッチコックみたいな映画を作ってよと夫のロッセリーニに頼んだのではないかという気がした.

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